次期大統領を決めるのはラテン票? 激戦州での動向に注目

2012.10.21 Sun posted at 17:30 JST

(CNN) 11月6日の米大統領選の投票が近づくなか、ラテン系の有権者の票の行方に注目が集まりつつある。ラテン系有権者の数が無視できない規模にまで拡大しているためで、激戦州でのラテン票の行方が次期大統領を決める鍵になるかもしれない。

無党派の調査機関ピュー・ヒスパニック・センターによれば、大統領選に投票する資格のあるラテン系の有権者は過去最多の2400万人にのぼり、投票が見込まれている全有権者の11%を占める。

しかし、ラテン系有権者が、その潜在力を十分に発揮しているとはいいがたい。

その理由のひとつとして、投票率の低さが挙げられる。前回2008年の選挙では、ラテン系有権者の投票率は有資格者の50%に過ぎなかった。一方、アフリカ系の投票率は65%、白人の投票率は66%に上った。

一方で、同じラテン系とはいえ、フロリダ州在住の保守的なキューバ系とアリゾナ州在住のメキシコ系では、重視する選挙公約は違ってくる。

調査会社ギャラップによれば、ラテン系有権者の優先順位は世代によっても異なる。国外から移住してきた人々にとっては経済成長が最も重要な課題だが、第2世代にとって重要なのは失業問題であり、その下の第3世代は医療保険問題を注視している。

こういった多様性を抱えているものの、今年の大統領選はラテン系が鍵を握る公算が大きそうだ。特に、コロラド、ネバダ、フロリダの激戦州では、ラテン系有権者の割合は13~16%に達する。

過去の世論調査によれば、ラテン系有権者は、共和党のロムニー候補よりも民主党のオバマ大統領を支持する傾向にある。

ネバダ州では78%のラテン系有権者がオバマ大統領を支持するとしているほか、コロラドでは74%、保守派が多いフロリダでも61%が大統領支持だ。

こういった州でのオバマ大統領のリードは、ラテン系有権者からの支持によるところが大きいといえるだろう。

これら3州をオバマ氏が勝ち取れば、大統領選の勝利も見えてきそうだ。ロムニー氏は逆に、勝機を見出すにはこれら3州で勝利を収める必要があるだろう。そう考えると、やはり、今年の大統領選はラテン票の行方が結果をする可能性が高いといえそうだ。

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