第2回討論会はオバマ大統領が攻勢 ロムニー氏も反撃

オバマ大統領(左)とロムニー氏

2012.10.17 Wed posted at 13:06 JST

(CNN) 米大統領選に向けたオバマ、ロムニー両候補による第2回テレビ討論会が16日夜(日本時間17日午前)、ニューヨーク州のホフストラ大学で開かれた。オバマ大統領が「精彩を欠いた」とされた第1回討論会から一転して攻勢に出たのに対し、ロムニー氏も強い口調で反撃した。

討論会は、両候補が会場に集まった有権者約80人から直接質問を受けるタウンホール形式で開催された。90分間にわたる討論の中で、オバマ大統領はロムニー氏の政策が富裕層の利益を優先していると批判。一方、ロムニー氏はオバマ政権の経済政策は失敗だと繰り返し主張した。両候補ともマイクを片手にフロア上を動き回り、熱のこもった議論を展開した。ロムニー氏が司会者の言葉をさえぎって発言を続ける場面も目立った。

最初に質問に立ったのは、卒業後の就職に不安を抱く大学生だった。前半はエネルギー政策、税制改革など国内経済問題に質問が集中した。

外交問題では、リビア東部ベンガジで先月起きた米領事館襲撃事件を巡り、大統領の責任を問う質問が出た。ロムニー氏は、オバマ政権が事件をテロだと認めるまでに時間がかかったと批判し、その背景には政治的配慮があったとの見方を示した。

討論会2回目はタウンホール形式で行われ会場からの質問を受け付けた

これに対して大統領は、事件翌日に「テロ」という言葉を使って対応を指示したと反論。さらに「世界各地に外交官を送り出しているのは私だ」と述べて最終的な責任を負う姿勢を強調し、このような問題で政権メンバーが党利党略に走ったと疑われるのは「侮辱だ」と憤りの表情をみせた。

雇用流出対策についての質問では、ロムニー氏が企業減税や規制緩和によって企業を呼び戻そうと訴えたのに対し、オバマ大統領は「米国に必要なのは高度な技術を要する高収入の職だ」として職業訓練や科学技術振興の重要性を強調した。

最後の質問者は「選挙戦を通し、自分が最も誤解されていると思う点はなにか」と質問した。両候補ともはっきりとは答えなかったものの、ロムニー氏は「国民のこと、子どもたちのことを100%考えている」、オバマ氏は「自由経済と自立心を何よりも尊重する」と述べた。

討論会は全3回。最終回は22日にフロリダ州で予定されている。

米大統領選第2回討論会 国内経済をテーマに激論

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