米共和党大会、大統領候補にロムニー氏を指名決定

2012.08.29 Wed posted at 09:59 JST

フロリダ州タンパ(CNN) 米フロリダ州タンパで開催されている共和党全国大会で28日、ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事(65)が同党の大統領候補指名を確実にした。大会ではこれに先立ち、保守色の強い党綱領が採択された。

ロムニー氏の獲得代議員数が指名に必要な1144人を突破すると、会場からは大きな歓声が上がった。副大統領候補にはポール・ライアン下院予算委員長を指名。両氏の指名受諾演説は、大会最終日の30日に予定されている。

共和党大会は27日に始まる予定だったが、熱帯低気圧「アイザック」が同州に接近、ハリケーンに発達する恐れがあるとの理由から初日は休会となり、28日から本格的に開催された。

まずプリーバス全国委員長をはじめとする党の有力者らが演説に立ち、オバマ政権の政策を「4年間に及ぶ失敗」「無駄遣いの連続」などと批判。経済通のロムニー氏こそ大統領にふさわしいと熱弁を振るった。

採択された綱領は、「小さな政府」を掲げる党内保守派の意見を反映。同性同士の結婚に反対し、中絶禁止にレイプ被害などの例外を設けないとの立場を打ち出している。

ロムニー氏は2008年大統領選にも名乗りを上げたが、党予備選でジョン・マケイン上院議員に敗れた。今回の予備選では党内穏健派を支持基盤に激戦を勝ち抜いたものの、保守派からの支持固めが課題とされてきた。

大会は、アイザックのルイジアナ州上陸が予想される中での開催となった。同州はちょうど7年前の8月29日、大型ハリケーン「カトリーナ」の上陸で大きな被害を受け、共和党のブッシュ政権の対応に厳しい批判が集中した。党内部からは、国民の間で当時の記憶がよみがえり、大会のお祭りムードが反感を買うのではと懸念する声も上がった。

世論調査によると、ロムニー氏は現職のオバマ大統領と接戦を展開している。民主党のオバマ陣営が27日から流し始めた広告は、ロムニー、ライアン両氏が党大会の会場で中間層の国民を踏みつけながら指名受諾に向かう姿を描いている。民主党の全国大会は9月5日から開催される。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。