イラン、「報復」で石油タンカー拿捕 オマーン湾

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オマーン湾でイラン海軍が米国の石油タンカーを拿捕した/Mapbox

オマーン湾でイラン海軍が米国の石油タンカーを拿捕した/Mapbox

アブダビ(CNN) イラン政府系のタスニム通信が報じたところによると、同国海軍は11日、オマーン湾で石油タンカーを1隻を拿捕(だほ)した。同タンカーと積載していた石油を米国が昨年差し押さえたことへの報復という。

同通信はイラン海軍の発表として、拿捕はイランの裁判所からの命令を受けてのものと報じた。

同軍の声明によると、タンカーは「セント・ニコラス」で、「米政権による石油の窃盗への報復として差し押さえられた」という。司法当局に引き渡すためにイランの港に移送中、としている。

同国の国連代表部はCNNへの声明で、差し押さえは「裁判所の命令を受けた合法的なものであり、イランの石油の窃盗に対処するもの」と述べた。

報道に先立ち、英海軍の関連機関である英国海運貿易オペレーション(UKMTO)は、オマーン湾を航行していた船舶に少なくとも4人の武装集団が乗り込み、イラン領海へと進路を変えたと明らかにしていた。

UKMTOによると、タンカーの警備担当者が電話で知らない人物の声を聞いたと報告した後、タンカーとの通信が途絶えた。タンカーに乗り込んだ武装集団は軍服風の黒い制服とマスクを着用していたという。

周辺の海域では、イエメンに拠点を置く親イラン派の反政府武装組織「フーシ」による商船への攻撃など、緊張が高まっている。商船への攻撃について、フーシはパレスチナ自治区ガザ地区でイスラエルが展開している戦争への報復だとしている。

相次ぐ攻撃により、海運会社は船舶のルートを紅海経由からアフリカ回りへと変更することを余儀なくされ、貿易に影響が出ているほか、輸送コストも上昇している。ガザの戦争が他の中東諸国にも拡大することも懸念されている。

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