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ウクライナ軍の東部攻勢、その内側を単独取材 CNN EXCLUSIVE

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出発の前にドローンと弾薬をハンビー(高機動多用途装輪車両)に積み込むウクライナ軍兵士/CNN

出発の前にドローンと弾薬をハンビー(高機動多用途装輪車両)に積み込むウクライナ軍兵士/CNN

南部の攻勢、東部の戦果

ウクライナ政府は供与された西側装備品の大部分を南部に集中させている。南部のウクライナ軍は2本の軸に沿って前進しており、オリヒウからメリトポリに向かう軸が一つ、ベリカノボシルカからベルジャンスクに向かう軸がもう一つとなる。

ロシア軍に陣地に突入するウクライナ軍を支援するため、ドイツ製のレオパルト2戦車や米国のブラッドレー歩兵戦闘車も南部に送られた。最終目標は黒海に到達し、クリミア半島につながるロシアの補給線を寸断することだ。現時点ではクライナの進軍は緩慢で控え目なものにとどまっており、奪還したのは南部にあるいくつかの小村に過ぎない。

南部攻勢に比べると、ウクライナ東部での作戦について語られることは少ない。東部ではロシア軍が昨冬バフムートに猛攻を仕掛けて以降、ウクライナ軍がゆっくりとではあるが着実に領土を奪還している。

「我々は東部の防衛線を突破しつつあり、攻撃も加えている」とグルーブは語る。ロシアの冬季攻勢に大きく貢献した傭兵(ようへい)集団ワグネルはこの地域に戻ってきたという。

「確かにワグネルも展開している」「彼らは素早く指揮官をすげ替え、ここに戻ってきた」

グルーブの見方では、ワグネルの存在にはロシア側の人員不足を補う狙いもある。「(ロシアは)周辺地域から部隊をかき集めてこの地域に投入している」「この地域にはそれほど多くの人員が残されていない」

それでも、現状は緩慢な消耗戦が続く。東部では南部前線に比べ高度な西側装備品の数が少なく、ウクライナ軍は体より頭を使わざるを得ない状況にある。

「我々は頻繁に作戦を変更している」。指揮官のフリントはそう説明する。「ボクシングのようなものだ。まずボディーを攻撃した後、狙いを頭に切り替える」

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