セーシェル、ワクチン接種率6割でも感染拡大 専門家は悲観せず
セーシェルでワクチン接種を完了した人のうち、57%は中国のシノファーム(中国医薬集団)のワクチンを、43%は英アストラゼネカなどが開発しインドで製造されたワクチン「コビシールド」をそれぞれ投与されている。前者は18~60歳まで、後者は60歳より上の人たちを接種対象とする。
感染者の急増でワクチンの有効性に懐疑的な見方も出かねない状況となっているが、当局者らや専門家、世界保健機関(WHO)はセーシェルで起きていることはおおむね予想通りだとの認識を示す。
WHOのアフリカ地域事務局でワクチン予防に関するプログラムコーディネーターを務めるリチャード・ミヒゴ博士は、セーシェルのデータについて、重症化や入院、死亡を防ぐという観点でワクチンが極めて有効であることは示されていると指摘。ワクチンによって国民全員が防護されていない状況では、感染拡大が継続しない理由はないと述べた。
同博士のチームは引き続きデータを検証し、セーシェルでの傾向を把握するとしている。