バチカン職員らを汚職容疑で逮捕 ローマ検察

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ローマ(CNN) ローマの検察当局は28日、多額の現金をイタリアに違法に持ち込もうとした容疑で、ローマ法王庁(バチカン)の聖職者、金融ブローカー、元シークレットサービス捜査官の3人を逮捕したと発表した。

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逮捕された高位聖職者ヌンツィオ・スカラノ容疑者は、ローマ法王庁で金融アナリストとして勤務し、同庁の資産管理・運営を担当していた。

ネロ・ロッシ検事は記者会見で、3人は汚職の疑いがあり、さらにスカラノ容疑者は名誉棄損の罪に問われる可能性があると述べた。

ロッシ検事によると、現在も捜査は続いているが、3人の容疑にマネーロンダリング(資金洗浄)は含まれていないという。

ロッシ氏によると、ローマ法王庁の資金の管理・運営を行う宗教事業協会(通称・バチカン銀行)に対するより大規模な捜査の結果、スカラノ容疑者らの不正が発覚したが、28日の逮捕は同銀行とは直接関係ないという。

容疑者3人は、2012年7月に脱税目的でスイスから多額の現金をローマに違法に持ち込もうとしたが、結局、計画は実行されなかった。容疑者らは、最初に自家用機で4000万ユーロ(現在のレートで約52億円)を輸送し、後から残りの2000万ユーロを運ぶ計画だったという。スカラノ容疑者は、金融ブローカーや元シークレットサービス捜査官らを仲介した疑いが持たれている。

この件についてローマ法王庁の広報は、イタリア当局から要請があれば捜査に協力するとしている。

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