「シリア反体制派も残虐行為」、国連報告書が双方を非難

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(CNN) 国連の独立調査委員会がこのほどシリア内戦に関する報告書をまとめた。アサド政権だけでなく反体制派も殺人、強姦、拷問など人道に反する行為を行っているとして、双方を非難する内容。シリアの内戦は、反体制派が「善」、政府が「悪」とは言い切れない状況に陥っている。

報告書は、国連調査員がシリア国内で443人を対象に実施した面接調査をもとに、シリア問題に関する独立国際調査委員会がまとめた。

それによると、反体制派と政府軍の双方が、最年少で12歳の少年を部隊に加えていることが判明した。18歳未満の子どもが検問所で拉致されたり、政府寄りの民兵が金銭などと引き換えに子どもをスカウトしたり、政府が子どもを密告者として使っているケースもあり、政府側、反体制側とも、密告者と分かった子どもを殺害していたとされる。

反体制派の関係者とみられる子どもが、拘束者を斬首する場面を映したとみられる映像もあるという。

反体制派は学校を拠点とすることが多く、子どもたちに武器を持たせて戦わせたり、見張りをさせたりするなどに利用。医療関係者などに対する攻撃も双方が行っており、互いに砲撃の応酬を繰り返して罪のない人たちを巻き添えにしているとした。

国内の避難民は200万人に達し、人道援助が必要な人は400万人に上るという。

これについて反体制派の自由シリア軍の広報は12日、「誰が残虐行為を犯し、罪のない民間人を殺害しているかは明白であるにもかかわらず、国連がこのような報告書を発表したことにショックを受けた」と話した。

一方、シリア政府は以前から、「武装テロ集団」が民間人を殺害しているとして、反体制派を非難している。

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