米最高裁、トランプ氏のコロラド州出馬資格認める 憲法修正14条の適用を認めず

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米連邦最高裁は、トランプ前大統領の大統領選への立候補資格を認める判断を示した/Joe Raedle/Getty Images

米連邦最高裁は、トランプ前大統領の大統領選への立候補資格を認める判断を示した/Joe Raedle/Getty Images

(CNN) 米連邦最高裁は4日、トランプ前大統領の名前をコロラド州の投票用紙に記載すべきだとの判断を示した。この訴訟ではトランプ氏が合衆国憲法修正第14条の「反乱者規定」に違反したかどうかを巡り、数カ月にわたり議論が続いていた。

最高裁の意見はトランプ氏にとって大きな勝利となる。この訴訟は現職のバイデン大統領に対するトランプ氏の選挙戦の悩みの種となると同時に、選挙戦を活気づける材料にもなっていたが、最高裁の判断で法的脅威が取り除かれた形だ。ただ、今回の判断はトランプ氏が直面する四つの刑事訴訟には影響しない。

最高裁は全会一致で、トランプ氏の名前を投票用紙から一方的に除外すべきではないとの判断を下した。

ただ、今回の判断がどの程度広範に適用されるかについては判事らの意見が割れた。過半数の5人は、いかなる州も連邦選挙の候補者を投票用紙から外すことはできないと指摘。一方、判事4人は最高裁の意見の適用範囲を限定すべきだとの見解を示した。

ジョン・ロバーツ最高裁長官、クラレンス・トーマス判事、サミュエル・アリート判事、ニール・ゴーサッチ判事、ブレット・カバノー判事の5人は、初めに連邦議会が法律を制定しない限り、州は大統領をはじめとする連邦公務員を投票用紙から除外することはできないとの見解を示した。

一方、残りの判事4人は判決の範囲について異なる見解を示した。

ソニア・ソトマイヨール判事、エレナ・ケーガン判事、ケタンジ・ブラウン・ジャクソン氏の3人は、多数派の判断は「連邦法執行に使われうる他の手段のドアを閉ざす」ものだと指摘。「重大かつ困難な問題について不必要な判断を下す意見に加わることはできない」と述べた。

エイミー・コニー・バレット判事は、今回の訴訟では「連邦立法府が(憲法修正14条の)第3項を執行する唯一の機関なのかという複雑な問題に言及する必要はない」との認識を示した。

修正第14条の規定を使ってトランプ氏の出馬を妨げようとする取り組みは長年、法的に見込みが薄いと思われてきたが、昨年12月にコロラド州最高裁が原告勝利の判断を下したことで、大きく弾みがついた。この判断の後、メーン、イリノイ両州でも投票用紙からランプ氏の名前が除外されていた。

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