トランプ氏、共和党委員長の後任にワトリー氏を推薦　大統領選不正論を支持

（ＣＮＮ） トランプ前大統領は１２日、共和党全国委員会（ＲＮＣ）のマクダニエル委員長の後任に、同党ノースカロライナ州支部のマイケル・ワトリー委員長を推薦すると発表した。

委員長を選出する１６８人の委員にとって、トランプ氏の推薦は大きな影響力を持つ。

ワトリー氏は２０２０年大統領選の不正を主張し、結果を覆そうとしたトランプ氏らの説を支持したが、最終的にはバイデン大統領の正統性を認めた。

トランプ氏はさらに、ＲＮＣの共同委員長に次男エリック氏の妻、ララ・トランプ氏を推薦すると述べた。

さらに、ＲＮＣの共同最高執行責任者（ＣＯＯ）にはトランプ陣営の共同選対本部長、クリス・ラシビタ氏の名前が挙がっている。

トランプ氏はワトリー氏について、地元ノースカロライナ州での業績と選挙不正問題への取り組みを挙げ、次期委員長になるべき人物だと主張した。

ララ氏については、コミュニケーション能力が極めて高く、トランプ氏が掲げるＭＡＧＡ（米国を再び偉大に）の精神に熱意を注いでいると評価した。

トランプ氏とＲＮＣの間では最近、緊張関係が目立っていた。トランプ氏側がマクダニエル氏に不満を募らせて圧力をかけた結果、同氏は大統領選に向けたサウスカロライナ州予備選の後に辞任を申し出ていた。

大統領選の党指名候補が全国委員会の指導部を刷新し、新たに自身の側近らを配置するケースは珍しくない。トランプ氏はまだ指名を獲得していないが、レースのトップを独走している。

指名争いの２番手、ヘイリー元国連大使の選対本部長は「トランプ氏とＲＮＣ現指導部の下で、共和党は１８年、２０年、２２年の選挙に敗北した。今やＲＮＣは実質的に破綻（はたん）している」と述べた。