マウイ島山火事、経済損失は最大8700億円超 ムーディーズRMSが予測

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ハワイ州マウイ島ラハイナの地区では家や車が焼け焦げた姿に=17日/Justin Sullivan/Getty Images

ハワイ州マウイ島ラハイナの地区では家や車が焼け焦げた姿に=17日/Justin Sullivan/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 自然災害のリスク評価を手がける米ムーディーズRMSは22日、米ハワイ州マウイ島で起きた壊滅的な山火事による経済損失は最大60億ドル(約8740億円)に上るとの見通しを示した。

マウイ島の山火事ではこれまでに115人の死亡が確認されたほか、多くの住宅や事業所が損壊した。

経済損失は40億〜60億ドルとなる可能性があるとムーディーズRMSは予測している。マウイ島では保険の加入が進んでいるため、損失の約75%は保険でカバーされる見込みという。

損失は住宅、商業や工業の施設、自動車、インフラなどにまたがる物的損害、家財、事業中断など多岐にわたるとみている。

RMSのモデリング担当幹部は「サプライチェーン面での影響、一般的な建設労働コストの高騰、長期にわたることが予想される復旧取り組み中のインフレの影響、条例や法律による規制の可能性から、事後の損失の膨らみは高水準になると予想される」と説明した。

ムーディーズは衛星写真と航空写真、マウイ郡緊急事態管理局が11日に公表した被害地図を分析したという。

今回の損失予想には物理的な損失が含まれる一方で、長期的なマクロ経済の影響は考慮していない。また、復興に取り組む中での国内総生産(GDP)の損失や政府の支払い、他の社会的費用も含まれていない。

山火事の被害は西部ラハイナに集中しており、ムーディーズによると、保険がかけられた不動産の価値は25億〜40億ドルだった。

保険データ分析の米ベリスクは、ハワイの建設費は米本土に比べて約44%高いとみており、復興には多額の費用がかかることが予想される。

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