トヨタ、疑似MTを搭載したEV開発中

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トヨタが現実に近い感触を持つ疑似マニュアル変速機(MT)の開発に取り組んでいる/Indranil Aditya/NurPhoto/Getty Images

トヨタが現実に近い感触を持つ疑似マニュアル変速機(MT)の開発に取り組んでいる/Indranil Aditya/NurPhoto/Getty Images

ニューヨーク(CNN) 電気自動車(EV)は少し退屈だと感じている人に向け、トヨタ自動車の技術者が現実に近い感触を持つ疑似マニュアル変速機(MT)の開発に取り組んでいる。EVの機能として搭載される可能性もある。

EVではMTは何の役にも立たない。これは単純に遊び心を満たすための取り組み、ガソリン車でギアをシフトさせるのが好きな人のためのおまけだ。

長年EVに懐疑的だったトヨタはこのところ、EV分野への攻勢を強化する姿勢を示している。これは多種多様な消費者に訴求する方法を模索することを意味する。EVの滑らかさや単純さに魅力を感じないという人を引きつけるため、疑似MTのような機能が一助になる可能性もある。

ガソリン車の場合でさえ、現在米国で販売中の車の大半には、運転手の操作なしでギアチェンジを行う自動変速機(AT)が搭載されている。運転手がクラッチペダルを踏んでシフトレバーを操作するMTは通常、高性能車のオプションとして提供され、一部では極めて低価格の車に搭載されるケースもある。

米国で5月下旬に提出された特許出願書類によると、トヨタの場合、EVに実際に多段変速機を搭載するわけではなさそうだ。

シフトレバーはセンサーや、マニュアル車の感触を模倣するようプログラムされたセントラルコンピューターに接続される。マニュアル車はすべて同一というわけではなく、エンジンや変速機、ギア数が異なるため、セントラルコンピューターは特定のマニュアル車を模倣するようプログラムされる。体験を完全なものとするため、通常のブレーキやアクセルに加えてクラッチペダルも搭載される。

運転手が疑似MTを使いたくなければ、無理に使う必要はない。この車には通常のEVモードと疑似MTモードの2種類の運転モードが用意される見通しだ。

一部の報道によると、シフトチェンジや加速に合わせて疑似的なエンジン音が鳴る仕組みも搭載予定とされるが、特許出願書類には言及がない。疑似MTを搭載したEVがいつ、世界のどの市場で販売されるのかは現時点では不明だ。

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