ダボス会議が開幕 「建設的な議論を」主催者

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世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)は23日から5日間の日程で開催

世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)は23日から5日間の日程で開催

ダボス(CNN) スイス東部ダボスで23日から5日間の日程で、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)が開催される。欧州債務危機や米国の債務上限問題など経済上の課題が山積する中、世界経済フォーラムの創設者であり、現在も同団体を主宰するクラウス・シュワブ会長は「将来を建設的に考えるべきだ」と語り、会議が悲観論に終始しないことへの期待感を示した。

「昨年は危機的なムードが流れていた」と語るシュワブ氏。昨年のフォーラムではユーロ崩壊やヨーロッパの終焉(しゅうえん)という話題に終始した。しかし「それは現実にならなかった」と指摘する同氏は、今は明るい兆しが所々に見えてきており、「もっと建設的に未来を見据える時にきている」との見方を示す。

同氏の主張には一理あるようにみえる。米国とヨーロッパでは依然経済上のリスクがあるものの、それ以外の地域では順調な成長が見られている。

ダボス会議は、ともすれば、世界がなぜ正しい道を進めないのかを嘆き続ける場にもなりがちだ。1週間近くも財政危機や債務問題、途上国の食糧難、貧困から気候変動などの難題を議論し続ければ、誰もが悲観的になるかもしれない。

それでもシュワブ氏は「経済回復の兆しは確かにある。我々は未来に向けてより肯定的に考えていくべきだ」と語り、ダボス会議はよりダイナミックに考える場にすべきだと主張する。

欧州連合(EU)の11%を超える失業率や、格差拡大、社会の分断などの諸問題を前に、どのような気持ちで課題に臨むべきか。グラスの水が半分あるときに、「半分しかない」と考えるか、「半分もある」と考えるかで心持ちは大きく変わるという。シュワブ氏の伝えたかったことは、困難な課題を解決する際に、肯定的なスタンスから臨むことの重要性だったのかもしれない。

本稿はCNNのビジネス特派員兼アンカーのリチャード・クエストによる寄稿です。リチャード・クエストは独特の語り口と強いキャラクターが特徴で、「クエスト・ミーンズ・ビジネス」などの人気番組を担当しています。

1月23~27日にスイスで開催されるダボス会議に関するCNNjの放送(日本時間):

「クエスト・ミーンズ・ビジネス」平日4:00-5:00、12:00-13:00など

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