恐怖と死の200日、夢を失った子どもたち 耐え難い苦しみ続くガザ

料理を作るパレスチナの避難民=パレスチナ自治区ガザ地区中部デイルアルバラ/CNN

2024.04.24 Wed posted at 09:50 JST

(CNN) サンダル履きの幼い子どもたちが太陽に照らされて顔をしかめる。学校の校庭を裸足で歩く子どもたちもいる。パレスチナ自治区ガザ地区中部のデイルアルバラ。物干しロープにつるした洗濯物と、埃(ほこり)まみれのテントが風にはためいていた。

「私たちの生活は苦しいことばかり。飲み水はないし、住めるような滞在場所もない」。パレスチナ人の避難民モハマド・シャバトさんは言う。「健康はなく、教育もない。この子たちはどうやって生きればいい? 勉強は? この前は新型コロナで、今度は戦争だ。私たちは精神的に疲れ切っている。私は60歳だ。過去にも戦争を経験してきたが、これほどの抑圧の中で生きたことはなかった」


CNNの取材にこたえるモハマド・シャバトさん=23日、パレスチナ自治区ガザ中部デイルアルバラの学校/ CNN

住民は何カ月にもわたって避難生活を強いられながら、ガザ全土に散らばった家族や親類の身を案じてきた。イスラエルの攻撃から逃れられる場所はどこにもない。

ガザ北部ベイトハヌーンからの避難を強いられた女子生徒のラハフ・シャバトさんはCNNの取材に対し、学校生活が戦争で中断され、心が折れそうだったと振り返った。「戦争は今日で200日になる。不安と恐怖、ロケット弾、殉教者、そして死……まるで200年のように感じる」

別の女の子のラマ・シャバトさんは、もう7カ月も大好きだった人たちと会っていないと話し、「私たちは夢も子ども時代も失った。北部にいる大好きな人たちと会いたい」と言って泣き崩れた。


「惨状の200日」と語った弁護士のハラ・アブダンさん/ CNN

弁護士のハラ・アブダンさんは、20歳の息子が12月にドローン(無人機)で攻撃されて負傷し、左脚を切断したと打ち明けた。「息子に与えたいものがなかなか手に入らない。パレスチナ人はみんなそう」「とても耐えられない苦しみに満ちた200日だった……惨状の200日」

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