ワシントン(CNN) 米国のバイデン大統領は、日米同盟が「かつてないほどに強固になった」と称賛した。日本の岸田文雄首相は国賓待遇で米国を訪問している。
バイデン氏は10日夜の公式晩餐(ばんさん)会で、米国と日本は世界が変化するなかでもパートナーであり続けており、中国が軍事的、経済的に台頭するなかで、インド太平洋における重要な協力関係を高めるというコミットメントを強化したと語った。
バイデン氏は「我々は、同じ希望、同じ価値観、民主主義と自由、全ての人の尊厳に対する同じ決意によって集まった。そして、今日、疑いの余地なく、我々の同盟は文字通り、これまでになく強固になっている」と述べた。
岸田首相夫妻(左)とバイデン米大統領夫妻(右)=9日、米ワシントンDCのホワイトハウス/Andrew Caballero-Reynolds/AFP/Getty Images
日本はバイデン政権でのインド太平洋地域における同盟構築の中心的な存在であり、バイデン政権は岸田氏を意欲的なパートナーとみている。岸田氏はここ数年、日本の防衛に対する姿勢を大きく変化させているほか、ロシアがウクライナに対する侵攻を続ける中で、ウクライナへの支援を提供している。
日米首脳会談の一環として、70を超える重要な分野での成果が発表された。このなかには、米軍と自衛隊の連携強化に向けた在日米軍の指揮系統の態勢変更や、防衛装備品の共同開発や生産に向けた協議体の設置などが含まれる。
共同記者会見では、日米の宇宙分野での新たな協力関係についても発表された。日本は同国初となる宇宙飛行士の月面着陸に関心を示しており、この宇宙飛行士は米国人以外で初めて月面に着陸することになる見通し。
人工知能(AI)の分野では、日米の大学によるAIの共同研究の取り組みや人材交流が発表された。
米ホワイトハウスの大統領執務室で会談を行うバイデン米大統領(右)と岸田文雄首相=10日/Kevin Lamarque/Reuters
週内には、日米比の3カ国による初めての首脳会談も開催される。