新種の可能性のある深海の生き物100種発見 NZ沖

2月の深海探索で科学者らが発見した新種の可能性のあるイカの仲間/Kathrin Bols/Ocean Census/NIWA

2024.03.12 Tue posted at 21:00 JST

(CNN) ニュージーランドの沖合の海底を調査していた研究者によって新種の可能性がある生物が約100種類見つかった。

探索チームは、南島の東に位置する長さ800キロの「バウンティ・トラフ」に焦点を当てて調査を行った。このトラフはこれまであまり調査が行われていなかった。探索チームは2月、ニュージーランドの国立水・大気圏研究所の観測船「タンガロア」に乗船し、3週間の航海を行った。

探索チームは約4800メートルの深海で約1800点のサンプルを採取し、魚類やイカ、軟体動物、サンゴなど科学的に新しいと考えられる種を発見した。

ダニエル・ムーア博士は「ニュージーランドの東の沖合に位置するこの大きな海域はデータポイントが非常に少ない。我々は何もわかっていない」と述べた。ムーア氏は、今後10年で未知の生き物10万種を特定することを目標とする、昨年4月に発足した集まりの「オーシャン・センサス」で、エクスペディション・サイエンス・マネジャーを務めている。

今後3週間をかけて、科学者のチームが深海で発見された生物の選別を行い、新種がどうかを確認する。

「オクトコーラル」と呼ばれる深海のサンゴの一種の可能性がある謎の生物

見つかった生物のひとつがチームの科学者を困惑させたが、当初、ヒトデかイソギンチャクの一種だと考えられていた。

ムーア氏によれば、その生物は依然として謎のままだ。生物の分類で、どこに位置するのかもわかっていないという。

分類学者のミシェラ・ミッチェル氏によれば、「オクトコーラル」と呼ばれる深海のサンゴの一種の可能性がある。ミッチェル氏は、オクトコーラル以外のまったく新しいグループである可能性もあり、そうであれば、深海にとって重要な発見であり、地球の独特な生物多様性の全体像がより明確になるとの見方を示した。

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