世界最古の森林化石見つかる、3.9億年前 英

木の幹の断面/Neil Davies

2024.03.11 Mon posted at 20:00 JST

(CNN) 英イングランド南西部で、地球上で知られている最古の森林化石が見つかった。英ケンブリッジ大学が明らかにした。

同大学の発表によれば、今回見つかった森林化石は3億9000万年前にさかのぼり、これまで最古とみられていた米ニューヨーク州の森林化石よりも400万年古いものとなる。

今回の森林化石は、マインヘッド近くのブリストル海峡南側の高い砂岩の崖で見つかった。


林床には波紋のような模様が見える/Neil Davies

見つかった木は「カラモフィトン」として知られ、ヤシの木によく似ているが、幹は細くて空洞になっている。ケンブリッジ大学地球科学科のニール・デイビス講師によれば、カラモフィトンには葉っぱがなく、小枝のようなものが枝を覆っている。

2~4メートルの高さに達し、成長するにつれて枝を落とす。


森林の想像図/Peter Giesen/Chris Berry

今回の森林は4億1900万年から3億5800万年前にさかのぼるデボン紀のもので、当時、生命が陸上へと進出してきた。


小さな小枝の化石/Chris Berry

デイビス氏によれば、森林は根っこに堆積(たいせき)物を閉じ込め、川岸や海岸線を安定させていたとみられる。

デイビス氏は「それらは、そうすることで特定の場所に水を囲い込み、小さな水路を形成していた。基本的には受け身ではなく、自らが住みたい環境を構築していた」と説明した。

デイビス氏によれば、今回の調査結果によって、初期の森林が急速に発展したことも明らかになったという。


倒れた木の幹の化石/Neil Davies

英国の化石は1種類の樹木しかないまばらな森だったのに対し、ニューヨーク州の森林はわずか400万年後に生息していたにもかかわらず、地面に生えるつる性の樹木など木々の種類がより多様だったという。

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