アマゾンで新種の巨大アナコンダを発見、世界最大とのうわさ検証

南米エクアドルのアマゾン地域で新種のヘビが見つかった/Professor Bryan Fry/The University of Queensland

2024.02.25 Sun posted at 16:15 JST

(CNN) 南米エクアドルのアマゾン地域で調査していた科学者グループは25日までに、世界最大とのうわさが伝えられた新種のヘビを発見したと報告した。

無毒で水生の巨大ヘビとして知られるアナコンダの新種とされ、体長が約6.3メートルにも達する雌の個体と遭遇したとも発表。調査場所では体長が約7.5メートル、重さが約550キロにも相当する個体を見かけたとの証言も得られたとした。

新種と判断したのは「ノーザン・グリーン・アナコンダ」で、約1000万年前に「サザン・グリーン・アナコンダ」から派生したとみている。これら2種の遺伝的な差異は5.5%に及ぶ。この相違の程度は非常に重要とし、人間とチンパンジーとの間の約2%と比較もした。

ロンドン自然史博物館によると、グリーン・アナコンダは世界で最重量のヘビとされ、これまでの記録は約227キロとしている。体長は約8.43メートルで、体の幅は約1.11メートルだったという。

ヘビの体長ではアミメニシキヘビがより長くなる特徴を持ち、しばしば6.25メートル以上となる。ただ、体重はアナコンダなどと比べ軽い。

今回調査にはオーストラリアのクイーンズランド大学の科学者チームなどが参加。記録などがこれまで残っていないとするノーザン・グリーン・アナコンダを探すためのものだった。「最大のアナコンダが実在するうわさ」を検証するため地元のワオラニ族からの招待に応じる形ともなっていた。

チームはワオラニ族の保護居住地もあるエクアドルのバメノ地方で猟師も交え10日間の探検調査を実施。河川を進み水辺などに潜むアナコンダを追った。米「ナショナル・ジオグラフィック」の新企画のための撮影も同時に行われた。

科学者チームを率いた同大の生物学者であるフライ教授などによる今回の研究結果は、学術誌「ダイバーシティ」に掲載された。

同教授らはまた、アマゾン地域が直面する数多くの脅威も警告。農地の拡大により熱帯雨林の面積は推定で20〜31%消滅したと指摘。2050年までに最大で40%が悪影響を被る可能性があると危惧した。

熱帯雨林の退廃、森林火災、干ばつや気候変動は珍しい環境生態系に生息するアナコンダのような希少種を脅かしているとも訴えた。

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