(CNN) 南米コロンビアの各地で山火事が猛威を振るっている。グスタボ・ペトロ大統領は25日、「災害・被災状態」を宣言し、事態の一層の悪化を予想した。
大統領は記者団に対し、別の目的で承認されていた予算を山火事への対応に割り当てると説明。国際社会にも支援を要請していると述べ、消火活動の経験が豊富な米国、チリ、ペルー、カナダが要請に応じたと語った。国連や欧州連合(EU)にも協力を求めるとしている。
コロンビアではエルニーニョ現象に関連した猛暑や乾燥が続いて山火事が頻発している。エルニーニョは今後数カ月にわたって続く見通し。
ペトロ大統領はこの状況を「気候危機」と形容し、事態は一層悪化するだろうと予想。「我々はますます困難な段階へと向かっている」との見方を示した。
平年を5~10度上回る猛暑は各地でここ数日から数週間にかけて続き、多くの地点で30度台半ばから後半の気温を観測している。
国家災害対策当局の報告によると、25日の時点で少なくとも25件の火災が続いている。10件は延焼を食い止め、217件は鎮火した。
上空は煙に覆われ、首都ボゴタでは空の便の欠航が相次いでいる。ボゴタのエルドラド空港は煙や霧のために視界が悪くなり、25日午前、運航を制限した。
民間航空当局によると、少なくとも138便が影響を受け、48便は欠航、16便は別の空港にルートを変更している。