韓流ドラマ視聴した北朝鮮の若者2人、公開裁判で処罰 研究機関が映像公開

韓国の研究機関によれば、韓流ドラマを視聴・配布したとして10代の若者2人に重労働が言い渡された

2024.01.24 Wed posted at 20:30 JST

ソウル(CNN) 韓国の研究機関はこのほど、韓流ドラマを視聴・配布した罪で北朝鮮の10代の若者2人が重労働を言い渡される様子とする珍しい映像を公開した。北朝鮮では韓流ドラマの視聴や配布が禁じられている。

19日に公開されたナレーション入りの映像には、壇上に立つ若者2人の姿が見える。会場は白いシャツを着た学生とみられる数百人で埋め尽くされている。

若者2人は軍服風の制服を着た大人2人に挟まれ、他の大人6人と向かい合っている。この6人は全員、ステージの奥の机3台に着席している。

ナレーターは「先日、公開裁判が行われた」と述べ、若者2人の氏名を公表。「傀儡(かいらい)政権の映像を視聴・配布」する現場を捕らえられたと説明した。

北朝鮮は韓国を「傀儡政権」と呼ぶことが多い。

ナレーターによると、2人は韓国の映画やテレビ番組数十本を視聴・配布したとされ、懲役12年の刑を言い渡された。

ナレーターは「彼らは人生の入り口に立つ16歳の若者だった。しかし外国文化に誘惑され、前途を棒に振る結果になった」とも主張した。

動画では若者が処罰を言い渡される場面がとらえられていた

画面上には少年2人の学級担任の氏名も表示されている。

脱北者を支援する韓国首都ソウルの研究機関「南北コリア研究所(SAND)」が映像を入手し、メディアに配布した。会場にいる人物は全員マスクを着用しており、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中に撮影された映像とみられる。

北朝鮮は長年、外の世界からほぼ完全に隔絶されており、情報の出入りは厳しく管理されている。脱北者の証言によると、映画や書籍を含む外国の資料は国から認められた少数の例外を除き禁止され、外国の禁制品を所持しているところを見つかれば重罪に処されるという。

韓流ドラマ見て若者を「処罰」 北朝鮮

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