(CNN) ロシア中西部のバシコルトスタン共和国のバイマクで17日、地元の活動家に禁錮4年が言い渡されたことを受けてデモが発生し、機動隊が催涙ガスや閃光手榴弾(せんこうしゅりゅうだん)などを使って鎮圧した。
ロシアが約2年前にウクライナに侵攻して以来、最も規模の大きなデモの1つとなった。
ロシア国営RIAノーボスチ通信によると、映像には活動家のフェイル・アルシノフ氏が民族的な憎悪を扇動したとして有罪判決を受けた裁判所付近で、支持者らが警察と衝突している様子が映っている。
バシコルトスタン共和国の内務省はSNS「テレグラム」への投稿で、デモは「許可されていない集会」で、警察が「集団暴動」の捜査を開始したと明らかにした。
ロシアの独立系の人権団体「OVDインフォ」によると、今回のデモで約20人が警察に拘束された。CNNはこの数字を独自に検証することはできないが、ロシアは抗議デモが発生した場合、多くの人を逮捕することが多い。
テレグラムのチャンネルに投稿され、OVDインフォがシェアした映像では、デモ参加者らが「自由」とシュプレヒコールをあげている。また、別の映像には防護盾を手にする機動隊に雪玉を投げつけている様子も映っている。機動隊が催涙ガスを発射した後、「恥を知れ」とのシュプレヒコールも聞こえる。
ソーシャルメディアの一部のアカウントによると、デモが発生した一帯ではインターネット接続が制限されたという。
アルシノフ氏は昨年春、バシキール人の聖地とされる山での採掘に反対する集会で演説した。バシキール人はバシコルトスタン共和国に多く住み、タタール人と密接な関連がある。
OVDインフォによると、アルシノフ氏は「ロシアのウクライナ侵攻に反対したとして、禁錮刑4年に直面している」という。