ニューデリー(CNN) インド北部のヒマラヤ山脈で建設中のトンネルが崩落した事故で、発生から17日目の28日、閉じ込められていた作業員41人全員が救出された。
トンネルから出てきた作業員らを出迎えた、ウッタラカンド州のプシュカル・シン・ダミ首相によると、作業員らの健康に問題はなさそうだという。
作業員らは今月12日に発生した崩落でトンネル内に閉じ込められた。唯一の出口が長さ60メートル超にわたって岩やコンクリートなどで塞がれ、救出するためにがれきを掘る作業が進められていた。使用するドリルが故障するなど作業は難航し、最後の2メートルは手作業で掘り進められた。
トンネル内に閉じ込められていた間、作業員らにはパイプを通じて食料や水、酸素が届けられた。
救出後に記者会見したダミ氏は「作業員に衰弱や熱などの症状は見られず、皆健康だ」と説明。また、「ストレッチャーが用意されていたが、作業員らは自分でトンネルから出ることを選んだ」と救出隊が内部に到達したときの様子を明らかにした。
作業員らは国内の最も貧しい数州からの出稼ぎ労働者。ダミ氏によると、救助された作業員全員に10万ルピー(約18万円)の小切手が渡されるという。加えて、帰宅して家族と共に過ごすための休暇を作業員に与えるよう、会社に要請する考えも示した。
全員救助の報を受けて、モディ首相は「すべての人を感動させている」などとX(旧ツイッター)で述べ、「人間性とチームワークの素晴らしい例となった」と救助にあたった人々を称賛した。
トンネル作業員全員を救出 インド