米メーン州銃乱射、死者は18人 容疑者関係の住宅前に捜査員集結

ロバート・カード容疑者(40)/Lewiston Police Department

2023.10.27 Fri posted at 11:14 JST

米メーン州ボウディン(CNN) 米メーン州ルイストンで25日夜に起きた連続銃乱射事件で、当局が行方を追っている容疑者が住んでいた同州ボウディンの住宅前に26日夕、捜査員が集まっている。現場のCNN取材班は、「両手を挙げて出てこい」と呼びかける声が聞こえると伝えた。

捜査員が家の中の誰に呼びかけているのかは不明。メーン州公衆安全局が26日夕、CNNに語ったところによると、家の中に容疑者がいるとは断定されていない。

捜査当局によると、この家の中または近辺で何らかの発見があり、捜査員が出動した。しかし相手が誰なのかも、何があるのかも分かっていない。


病院前で警戒に当たる地元警察官=25日、米メーン州ルイストン/Steven Senne/AP

現場には装甲車1台を含めて警察車両少なくとも5台が集まっている。

メーン州のジャネット・ミルズ州知事の発表によると、この事件では18人が死亡し、13人が負傷した。

メーン州警察は26日の記者会見で、銃インストラクターで米陸軍予備役のロバート・カード容疑者(40)の逮捕状を取って行方を追っていることを明らかにした。同容疑者を「武装した危険人物」と形容している。

事件発生を受け、ルイストンやオーバーン、リスボンのあるアンドロスコギン郡とサガダホック郡北部の住民には外出を控えるよう指示が出され、学校や商店なども閉鎖された。捜査員など350人あまりが出動してカード容疑者の捜索を続けている。

捜査当局によると、カード容疑者は最近、同州サコにある州兵施設の銃撃を実行すると予告し、幻聴など精神疾患の症状を訴えていたという。

警戒に当たる地元警察ら=25日、米メーン州ルイストン

米国で18人もの犠牲者を出す銃乱射事件は、2022年5月にテキサス州の小学校で児童19人と教員2人が殺害された事件以来。NPOのガン・バイオレンス・アーカイブによると、銃撃した本人を除き4人以上が撃たれた事件は、今年に入って全米で565件に上る。

ルイストンの犠牲者18人のうち、7人はボウリング場で死亡しているのが見つかり、8人は飲食店で死亡。3人は搬送先の病院で死亡した。

メーン州の中央病院は26日の記者会見で、25日の夜は約45分で14人の患者を受け入れたと語った。8人はまだ入院中で、うち3人が重体となっており、5人は安定した状態にあるという。

メーン州警察によると、カード容疑者の逮捕状は8件の殺人に関するもので、犠牲者のうち10人はまだ身元が確認されていない。

ルイストンはメーン州で最も人口の多いポートランドと州都オーガスタの中間に位置する。銃撃が始まったのは現地時間の25日午後7時前だった。


米アンドロスコギン郡当局が公開した容疑者とみられる男の画像/Androscoggin County Sheriff's office

当局によると、午後6時56分、ボウリング場で銃撃発生の通報があり、その約12分後、6.4キロほど離れた飲食店で発生中の銃撃について複数の通報が入った。

CNNが入手した映像には、ボウリング場から逃げる人たちや、現場に駆け付けた警察車両が映っている。担架で運ばれて救急車に乗せられる人の映像もあった。

捜査当局は25日夜、ルイストンから約13キロ離れたリスボンのボート場にカード容疑者の車が乗り捨てられているのを発見。車内の捜索で銃1丁が見つかった。当局は周辺の住民らに外出を控えるよう呼びかけた。

カード容疑者は小型のパワーボートを所有していたことから、米沿岸警備隊が空と海からカード容疑者の捜索を続けている。

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