(CNN) ギネス・ワールド・レコーズ(GWR)は23日、世界史上最長寿の犬「ボビ」が死んだと発表した。31歳と165日だった。
獣医師のカレン・ベッカーさんは、ボビが動物病院で20日に息を引き取ったと発表し、「歴史上のどの犬よりも長く生きたけれど、この世界で過ごした1万1478日は、彼を愛する者たちにとってはまだ不十分でした」とフェイスブックに書き込んだ。
飼い主のレオネル・コスタさんは今年2月、ボビの長寿の秘訣(ひけつ)について、リードも鎖も付けずにいつも自由に散歩して、穏やかな環境で暮らし、水に浸して調味料を取り除いた人間の食べ物を食べているとギネスに語っていた。
ボビは31歳と165日生きた/Patricia de Melo Moreira/AFP/Getty Images
ボビは生まれてから死ぬまでポルトガルの首都リスボンから150キロほど離れたコンケイロスという小さな村で過ごし、猫たちと遊ぶこともあった。
ボビは家畜を守る番犬ラフェイロ・ド・アレンティジョの純血種。この犬種の平均寿命は12~14年程度だという。
世界史上最長寿犬の記録はボビがほぼ1世紀ぶりに塗り替えていた。それまでの記録の持ち主だったオーストラリアの牧畜犬「ブルーイ」は1910年に生まれ、29歳5カ月になるまで生きた。
ボビはコスタさん一家の薪(まき)小屋で生まれた3頭の子犬の1頭だった。しかしコスタさんの父は、もうこれ以上動物は飼えないと判断した。
コスタさんたちきょうだいは子犬が処分されたと思っていたが、数日後、丸太の山にボビが隠れているのを発見。子どもたちは親に内緒でボビを飼い続け、見つかった時には大きくなって処分できなくなっていた。
31歳を祝った5月の誕生パーティーには100人以上が参加していた。