イエメン沖のミサイル迎撃、当初の見方より大規模 イスラエル狙いは「ほぼ確実」

米海軍提供の地中海を航行する駆逐艦「カーニー」の画像=2018年10月23日撮影/Ryan U. Kledzik/AP/File

2023.10.21 Sat posted at 13:50 JST

(CNN) イエメン沿岸付近で19日に米軍駆逐艦がドローン(無人機)とミサイルを迎撃した件で、駆逐艦が当初の見方より大規模かつ長時間の対応を迫られていたことが分かった。9時間の間に巡航ミサイル4発とドローン15機を撃ち落としたという。事情に詳しい米当局者が明らかにした。

アーレイ・バーク級駆逐艦「カーニー」はスエズ運河を南下中、紅海を北上するミサイルとドローンを迎撃した。当局者はこれらの飛行体について、イスラエルへ向かっていたことは軌道からほぼ確実だと述べ、国防総省の当初の見方よりも明確な分析を示した。

イスラエルを狙うドローンやミサイルがパレスチナ自治区ガザ地区の紛争のはるか外から長時間にわたって発射されたことは、この紛争がガザ地区を超えて拡大する危険性を示す。

中東では各地の米大使館でのデモに加え、シリアやイラクに駐留する米軍や連合軍が攻撃を受けるケースもこのところ相次いでいる。

国防総省のライダー報道官は19日、ミサイルはイランを後ろ盾とするイエメンの反政府武装組織フーシが発射したものだと説明。「イスラエル国内の目標に向かっていた可能性」があると指摘した。

ライダー氏はこの時の記者会見で、対地攻撃用の巡航ミサイル3発とドローン「数機」が使われたとの見方を示していた。

米当局者によると、飛行体の一部は迎撃された際、民間航空機に危険を及ぼしかねない高度を飛んでいたという。迎撃に使われたのはカーニーから発射された艦対空ミサイル「SM2」だった。

米国がフーシの兵器を迎撃するのは極めてまれで、イスラエルでの緊張が高まる中、今回の事案のタイミングは一段と重要なものになった。

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