ベルギー同時テロ、男6人にテロ殺人罪で有罪判決

2016年のベルギーの首都ブリュッセルでのテロ事件に関する裁判が開かれた=25日、ベルギー・ブリュッセル/Olivier Matthys/Pool/Reuters

2023.07.26 Wed posted at 13:00 JST

(CNN) 2016年にベルギーの首都ブリュッセルで起きた同時テロ事件で、ブリュッセルの裁判所は25日、被告10人のうち6人に「テロ殺人」の罪で有罪を言い渡した。ベルギーの公共放送RTBFが伝えた。

RTBFによると、テロ殺人の罪で有罪判決を受けたのはサラ・アブデスラム被告、ウサマ・アタール被告など男6人。

ブリュッセルの裁判所は判決の中で、テロが事件の背後の動機だったと認定し、目的はベルギー国民をおびえさせ、できるだけ大勢の人を殺害することにあったと指摘した。

この6人を含む8人は、テロ組織の活動に加わった罪でも有罪を言い渡された。

16年3月22日に起きた事件では、ブリュッセル市内の空港や地下鉄の駅などで相次いだ自爆テロによって計36人が死亡し、300人以上が負傷した。昨年から始まった公判では、この事件に関して起訴された男10人が自爆テロに関与したかどうかが争われていた。

事件については過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)が犯行を認めている。

自爆テロが発生した空港のターミナル前で調査を行う捜査官=2016年3月23日、ベルギー・ブリュッセル

アブデスラム被告は、15年にフランスのパリで起きた一連の銃撃事件や爆弾事件でも、実行犯として22年にフランスの裁判所で仮釈放の可能性のない終身刑を言い渡されている。同被告はフランスの事件の実行犯の中で唯一生き残ったメンバーとされる。

アタール被告はブリュッセルの公判に出廷せず、シリアで死亡したと推定されている。

一方、テロ組織の活動に加わったなどとして起訴された兄弟2人は、全ての罪について無罪とされた。

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