(CNN) ドイツの首都ベルリン近郊で「雌ライオン」がうろついているなどの目撃情報が寄せられ、大規模な追跡作戦も始まっていた騒動で、地元当局は23日までにこの作業の打ち切りを宣言した。
ベルリン南西部の郊外に位置するクラインマハノウの行政責任者は、複数の手がかりを調べ、雌ライオンもしくは野生動物が周辺地域に潜んでいる形跡は一つもなかったと主張。
捜索は、肉食の大型ネコ科の動物が野生のイノシシを追っているとの複数の目撃情報が伝えられた後の現地時間の20日午前0時ごろから始まっていた。ヘリコプター2機、警察車両30台、ドローン(無人機)や赤外線カメラを備えた警官100人を動員。獣医師や猟師も加わっていた。
この間、地元警察はベルリン市の一部地域の住民に在宅を警告もしていた。
クラインマハノウの行政責任者は20日の時点で、目撃されたのは雌ライオンとみられると推測していたが、21日になって野生のイノシシ以外、捜索で遭遇したものはなかったと説明。
「周辺地域に野生動物はいないことは断言出来る。やましさを持たず、ベルリンやクラインマハノウに危険はないとも言い切れる」と述べた。大規模な追跡劇の中止は21日に発表された。
地元警察は目撃情報の動物の正体を調べるため、動物園、動物公園や動物を飼育している施設に接触し、事情を聞いた。その結果、ライオンのような動物がこれら施設から逃げた事実はないことを突き止めたという。