著名ロシア人ジャーナリスト、チェチェンで「激しい暴行」被害

ロシア人ジャーナリスト、エレナ・ミラシナさんが襲われ、緑色の塗料を浴びせられた/Crew Against Torture

2023.07.05 Wed posted at 13:45 JST

(CNN) ロシア南部チェチェン共和国の同性愛者弾圧を暴いた著名ロシア人ジャーナリストのエレナ・ミラシナさんが、チェチェン訪問中に何者かに襲撃されて負傷した。

襲撃されたのはロシア紙ノーバヤ・ガゼータ記者のミラシナさんと、弁護士のアレクサンドル・ネモフさん。人権活動家に対する判決言い渡しを傍聴するため、チェチェンの中心都市グロズヌイの裁判所に向かう途中だった。

ミラシナさんは襲撃犯について、「自分たちが何をしているのか分かっていた」と証言。相手は急いでいる様子で、ミラシナさんとネモフさんを脅して端末にアクセスすることが目的だったようだと話している。

ミラシナさんはノーバヤ・ガゼータのインタビューの中で、「彼らは私たちを2回襲撃した」と述べ、「彼らには特定の狙いがあった。自分たちの限界を知っていて、それ以上のことはできなかった」と推測した。

インタビューに答えるミラシナさんは打撲傷を負い、頭髪をそられて緑色の染料を浴びせられていた。

ミラシナさんと弁護士のネモフさんは裁判所へ向かう途中で襲撃された

頭髪についてミラシナさんは「彼らにやられた」と訴え、「傷はない。幸いなことに、あざだけだった」と説明。自分とネモフさんが狙われたのは、自分たちの仕事が理由だったと思うと言い添えた。

ネモフさんは殴られて刃物で刺されたが、それでも予定通り、裁判所へ行くつもりだったとノーバヤ・ガゼータは伝えている。

同紙によれば犯人は分かっていない。ミラシナさんとネモフさんは病院で警察に発言を求められたが拒んだとしている。

ロシア政府のドミトリー・ペスコフ報道官は、この事件についてはウラジーミル・プーチン大統領も知らされており、ロシアの人権オンブズマンが対応に当たると語った。

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