タイタニック付近の潜水艇の破片、カナダに陸揚げ

タイタニック見学ツアーの途中で圧壊した潜水艇「タイタン」の破片が陸揚げされた/Paul Daly/The Canadian Press/AP

2023.06.29 Thu posted at 07:05 JST

(CNN) 沈没した豪華客船タイタニック号の残骸を見学するツアーの途中で圧壊した潜水艇「タイタン」の破片が28日、カナダ東部ニューファンドランド・ラブラドル州にあるカナダ沿岸警備隊の桟橋に陸揚げされた。

この事故では、タイタニック号の残骸近くの海底でタイタンの破片が発見され、「壊滅的な圧壊」で乗っていた5人全員が死亡したとみられる。捜索活動を指揮した米沿岸警備隊が22日に発表した。

事故現場から回収され、陸揚げされたタイタンの破片の一つは白いパネルのような形状で、陸揚げを行った作業員よりも大きい。同じような大きさの別の破片にはコードやワイヤが付いている。これらの破片がどの部分のものかは現時点で不明。

タイタンを運航していた米企業オーシャンゲートによると、タイタンはカーボンファイバー(炭素繊維)とチタンでできており、重量は約10トンで、定員は大人5人。同社は1912年に沈没したタイタニック号の近くまで行けるツアーでタイタンを運航していた。同ツアーの費用は1人25万ドル(約3600万円)。

別の破片にはコードやワイヤが付いているのが確認できる

タイタンの破片を海底から引き揚げた遠隔操作の探査機を所有するペラジック・リサーチ・サービシーズは、沖合での作業を「無事終了し」、撤収中だとCNNに明らかにした。

米沿岸警備隊は22日、水深4000メートルの海底に沈むタイタニック号の船首から約500メートル離れたところでタイタンの破片が探査機によって発見されたと明らかにしていた。

カナダ運輸安全委員会の広報によると、同事故についての調査の詳細が今後発表されるという。

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