潜水艇操縦士の妻、タイタニック号犠牲者の子孫 米紙

タイタニック号の沈没事故で亡くなったイジドー・ストラウスさんと妻アイダさん/Topical Press Agency/Hulton Archive/Getty Images

2023.06.23 Fri posted at 15:08 JST

(CNN) 豪華客船タイタニック号の残骸見学ツアーに向かっていた潜水艇が圧壊した事故で、潜水艇の操縦士の妻、ウェンディー・ラッシュさんは1912年のタイタニック号沈没で亡くなった夫妻の子孫だったことが分かった。

米紙ニューヨーク・タイムズのアーカイブ記録によると、ラッシュさんは小売業界の大物だったイジドー・ストラウスさんと妻アイダさんのやしゃご(ひ孫の子ども)に当たるという。タイタニック号の初航海で起きた沈没では1500人あまりが死亡した。

ジェームズ・キャメロン監督が手掛けアカデミー賞を獲得した1997年の映画「タイタニック」では、ルー・パルター氏がイジドーさん役、エルサ・レイブン氏がアイダさん役を演じた。

夫妻に焦点を当てた幾つかのシーンはカットされたが、沈没する船のベッドで2人が抱き合うシーンは忘れられないものとなった。

1997年の映画「タイタニック」の1場面

英国立公文書館によると、現実には夫妻は波にさらわれる前、手を握り合って甲板上に立っている姿が生存者によって最後に目撃されていた。夫妻はファーストクラスで母国ドイツから米国に戻る途中だった。

イジドー・ストラウスさんは米百貨店「メイシーズ」の共同オーナーで、夫妻の最期はタイタニックの物語に関心を持つ人の注目を集めてきた。

英国立公文書館によると、タイタニックが氷山に衝突した時、夫妻は救命ボートに乗るよう指示された。しかし、高齢だったイジドーさんは自分より若い人たちを差し置いて乗船することを拒否。アイダさんも「あなたが行くところに付いていきます」と述べ、救命ボートへの乗船を拒んだという。

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