(CNN) 人気アクション映画「スター・ウォーズ」「インディ・ジョーンズ」などのシリーズ作品で知られる米俳優ハリソン・フォードが、アップルTV+のコメディードラマ「シュリンキング:悩めるセラピスト」に出演している。
同作品の脚本家で俳優のブレット・ゴールドスタインは米誌バラエティの14日号で、フォードに出演交渉した際のエピソードを明かし、最初は「あまりに非現実的」だと思ったと振り返った。
しかし結果的には、脚本をフォードに見せるだけで事足りた。
「エージェントが脚本を読んで気に入り、本人に送ると乗り気になった」とゴールドスタインは回想する。ただしエージェントから、正式契約を結ぶ前に、ゴールドスタインか脚本を共同で手がけたビル・ローレンスに会いたいと求められた。
予定の調整はトラブル続きだった。ゴールドスタインは、フォードから最初にかかってきた電話に出そこなった(留守番電話の伝言は今も取ってあるという)。
フォードからは、2人とも英ロンドンにいる土曜の夜に会おうと持ちかけられたが、ゴールドスタインはその日、別の仕事があった。そのことをローレンスに電話で話すと「仕事をキャンセルしろよ、相手はハリソン・フォードだぞ!」と責められたという。
しかしゴールドスタインは予定を変えず、結局、金曜の夜に会うことになった。
プレッシャーはすさまじかった。「米国にいる全員から電話がかかってきた。絶対に台無しにするな。君次第だ。契約を取り付けろ、と」
ゴールドスタインと会ったフォードは、シュリンキングの脚本と台詞は今まで自分が読んだ中で最高だったと賞賛した。ゴールドスタインは信じられない褒め言葉だと感じ、フォードが自分を別人と勘違いしているのではないかと疑ったという。
しかしテーブルの上に積み上げられた台本の山からシュリンキングの台本を取り出して、フォードはその信じられないことを確認した。
ゴールドスタインが「出演してもらえますか」と尋ねると、フォードは「ああ」と返答。「これで契約は成立ですか」という問いかけに、フォードは「そのようだ。さあ、食べよう」と応じたという。その晩、2人は夕食を共にしながら仕事の話に花を咲かせた。
「あまりに簡単で、冗談みたいだった」とゴールドスタインは打ち明けている。
フォードが出演するシュリンキングは、1月からアップルTV+で配信されている。