(CNN) 米ペンシルベニア州フィラデルフィアを走る高速道路の一部が11日に崩落した事故で、ペンシルベニア州警察は12日、がれきの中から1人の遺体を収容したことを明らかにした。
遺体はフィラデルフィアの検視当局に運ばれ、身元確認作業が進められている。
州当局によると、現地時間の11日午前6時20分ごろ、高架下を走行していたタンクローリーがカーブを曲がり切れずにランプを外れて壁に衝突し、横転して炎上。州間高速道路I95号線の道路の一部がタンクローリーの上に崩落した。タンクローリーは約3万2000リットルのガソリンを積んでいた。
ペンシルベニア州警察は、刑事事件として捜査する予定はないと説明した。タンクローリーを所有する会社は州警察に協力しているという。運転手の身元は公表されていない。
ペンシルベニア州のジョシュ・シャピロ知事は12日、災害宣言を発出した。
現場では、がれきをかき分けてタンクローリーを撤去する作業が続けられている。米国家運輸安全委員会(NTSB)は撤去されたタンクローリーを調べて道路の崩落に至った原因を究明する。
州運輸局によると、崩落した高架橋は解体作業が始まった。高速道路の再建にどれくらいかかるかの見通しについては、数日中に現場検証が終了した時点で明らかにするとしている。
州知事によると、崩落したのは北行きの車線だが、激しい火災のために南行き車線も損傷し、通行できる状態ではなくなった。
フィラデルフィア市によると、I95号線はウッドヘイブンとアラミンゴの間が閉鎖され、周辺の道路も一部が緊急対応のために通行止めとなっている。
崩落したのは1日およそ16万台が利用していた区間で、通勤や物流に大きな影響が出ることが予想されている。
米高速道路で火災、一部が崩落