ウクライナ選手、侵攻批判のロシア選手を「勇敢」と称賛 全仏テニスで対戦後

勝利を喜ぶエリナ・スビトリナ選手/Julian Finney/Getty Images

2023.06.06 Tue posted at 14:45 JST

(CNN) テニスの全仏オープンに出場しているウクライナのエリナ・スビトリナ選手は4日、ロシア出身のダリア・カサトキナ選手に勝利した後、ロシアによるウクライナ侵攻に反対するカサトキナ選手を「勇敢な人」とたたえた。

スビトリナ選手はウクライナ軍の兵士らに敬意を表するためとして、ロシアとその同盟国ベラルーシの対戦相手との握手を拒否している。

カサトキナ選手はウクライナ侵攻を「悪夢」と批判し、自身との握手を拒否するウクライナ選手らに理解を示してきた。

スビトリナ選手はこの日、カサトキナ選手を破って準々決勝への進出を決めた後の記者会見で、侵攻に反対するカサトキナ選手の立場に感謝するとコメント。「反対を公言する選手は多くない中で、本当に勇敢な人」と称賛した。

親指を立てるダリア・カサトキナ選手

カサトキナ選手は試合終了後、握手の代わりに親指を立てる好意的なジェスチャーをスビトリナ選手に送った。これに対して観客の一部からブーイングが起きた。

カサトキナ選手は5日、ツイッターに「とても苦々しい心境でパリを後にしようとしている」と投稿。「どの試合でも常に観客からの応援に感謝してきたが、昨日は対戦相手の握手拒否を尊重しただけでブーイングを受けた」「私たちはお互いへの敬意を表したのに」と書き込み、「敵意を広めないで」と訴えた。

同選手は昨年、同性愛者であることを明かし、ロシア政府の同性愛規制に対しても批判を展開してきた。

スビトリナ選手が準々決勝で対戦するベラルーシ出身のアリーナ・サバレンカ選手は、試合後の記者会見でウクライナ侵攻へのベラルーシの関与について問い詰められ、不安を感じたとして、その後の会見を欠席している。

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