韓国ソウル(CNN) 韓国で26日午後、南東部・大邱(テグ)の空港への着陸態勢に入っていたアシアナ航空旅客機のドアが開くトラブルがあった。この出来事を捉えた動画には、機内に強風が吹き込み、おびえた乗客が肘掛けをつかむ様子が映っている。
航空会社の関係者によると、非常口座席に座っていた30代の男がドアを開けたとみられる。当時、同機は高度213メートルを飛行中で、大邱への着陸の2~3分前だったという。大邱は首都ソウルの南240キロに位置する都市。
ただ、会社関係者はCNNの取材に、同機は安全に着陸したと述べた。
地元警察は男1人を逮捕したと説明。男はドアを開けたことを自供したが、理由は明かさなかったという。
韓国国土交通省は26日の声明で、警察と同省が航空関連法違反の疑いで1人を捜査していると明らかにした。
声明によれば、乗客がドアや出口、機器を操作するなどして航空保安法に違反した場合、訴追されて10年以下の禁錮刑を言い渡される可能性がある。
アシアナ航空によると、同機には乗客194人を含む計200人が搭乗していた。地元消防によると、12人が過呼吸による軽傷を負い、9人が大邱市内の病院に搬送されたという。
航空機追跡サイト「フライトレーダー24」によると、ドアが開いた機体はエアバスA321型機。韓国南部沖の済州島から大邱に向かっていた。
アシアナ航空はCNNの取材に「航空機は機体の高度に応じて自動的に客室の気圧を調整する。航空機が高い高度を飛んでいる場合、ドアを開けることは不可能だが、着陸が近づき高度を下げるとドアを開けられるようになる」と説明した。
韓国アシアナ航空機、飛行中にドア開く