(CNN) 米西部ニューメキシコ州ファーミントンの住宅地で15日、男子高校生(18)が銃を乱射し、撃たれた9人のうち3人が死亡した。容疑者は警官に射殺された。
警察責任者は15日夜の会見で「特定の学校や教会、個人を狙った犯行ではなかった」と述べ、容疑者が住宅地を歩きながら無差別に発砲したとの見方を示した。
警察が16日に発表したところによると、銃撃の通報があったのは午前11時ごろ。車に乗っていた高齢の女性(98)とその娘(73)が死亡し、別の車で通りかかった女性(79)が搬送先の病院で死亡した。
また、容疑者と撃ち合いになった地元警官1人と現場に駆け付けた州警察の警官1人、市民4人が負傷して病院へ運ばれたが、すでに帰宅している。
さらに5人がガラスの破片などで負傷し、現場で手当てを受けた。
警察が犯行動機を調べている。容疑者については、家族が精神状態を心配していたとされるが、何らかの診断を受けていたのかどうかは不明。過去には軽微な非行があった程度で、警察の監視対象にはなっていなかった。
容疑者は昨年10月に18歳になった。犯行に使われた銃3丁のうち1丁は、その翌月に購入していた。残る2丁は家族が合法的に入手した銃とみられ、どのような経緯で容疑者の手に渡ったのかを警察が調べている。
銃のひとつは近年、学校での銃乱射などで凶器として使われることの多い狙撃用ライフルだった。
米国内で今年起きた銃乱射事件は225件に上っている。
ファーミントンの犯行現場は約400メートルの範囲にわたり、150個あまりの薬きょうが散乱していた。車3台と民家6軒が銃撃を受けたが、家の中にいて撃たれた人はいなかった。
警察は通報を受けた直後に出動。その4分後、地元警察の警官らが計16発撃って容疑者を射殺した。
容疑者の通う地元の高校では、16日夜に卒業式が予定されていた。