元NBA選手のドワイト・ハワード氏、台湾を「国」と発言 中国で反発

元NBA選手のD・ハワード氏(左)が、台湾の頼清徳副総統と観光PR動画に出演/Lai Ching-te/Facebook

2023.05.13 Sat posted at 13:50 JST

(CNN) 米プロバスケットボール(NBA)の元選手、ドワイト・ハワード氏(37)が台湾の頼清徳(ライチントー)副総統と出演した観光キャンペーン動画で台湾を「国」と呼び、中国国内で怒りを買っている。

NBAオールスターチームに8回選出された経歴を持つハワード氏は昨年11月、ロサンゼルス・レイカーズから台湾の桃園レオパーズに加入。以来、台湾で大きな人気を集める。

インターネット上の2分間の動画には、「台湾に来てから、この国に対して全く新しい認識を持つようになった。この場所にとても大きな愛着を感じている」と語るハワード氏の姿が収められている。

台湾は自前の軍隊や通貨、憲法、選挙で選ばれた政府を持つ自治的な民主主義の地だが、世界のほとんどの国は独立国と認めていない。

中国共産党は台湾を統治したことは一度もないものの、自国の領土の一部だと主張し、中国本土との「統一」のためには武力行使も辞さない姿勢を示す。

動画の中で台湾を「国」と呼んだハワード氏に対し、中国で反発の声が上がっている

10日に公開された動画は宣伝キャンペーンの一環で、外国人観光客を台北にある総統府での一泊に招待する内容。

賴氏がハワード氏に、外国人観光客は総統府に一泊して食事もできると伝えると、ハワード氏は「クレージーだね。自分の国ではそれが合法なのかどうかも分からない」とコメント。

頼氏は「それは台湾が自由な国だからです」と応じ、ハワード氏は「OK。気に入った」と語っている。

この動画が中国のSNSに投稿されると、中国国内ですぐさま怒りの声が巻き起こった。

中国版ツイッターの「ウェイボー(微博)」では、ハワード氏が台湾独立を支持しているとして、ユーザーが謝罪を要求。12日午前には「ハワード台湾独立」というハッシュタグがトレンド入りし、午後までに4億回以上視聴された。

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