(CNN) スーダンの国軍と準軍事組織は27日、現行の72時間の停戦を延長することで合意した。それでも暴力は続き、複数の情報筋によると西ダルフール州では民兵組織と市民が新たに衝突。それ以外の地域でも状況は悪化し、水と食料の供給が不足しているほか、大規模な略奪の報告も寄せられている。
直近の戦闘の中心は西ダルフール州の州都ジュナイナで起きたアラブ系民兵組織と市民らとの間によるもの。スーダン西部ダルフール地方での人権保護に取り組む非政府組織DNMDの創設者、アフメド・グジャ氏が明らかにした。
地元の市民は、街の警察署から入手した武器で武装しているという。
国連人道問題調整事務所(OCHA)は26日の報告で、ジュナイナが大混乱に陥っていると説明。「武力衝突や略奪、家屋への放火」が市南部で発生し、市民が暴力により殺害されたり家を追われたりしているとした。
スーダンの医師団体のメンバーは27日、CNNの取材に答え、市内で機能している病院は皆無と説明。今回の暴力で、医師1人が殺害されたと付け加えた。
またスーダンの準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」とアラブ系民兵組織「ジャンジャウィード」が略奪などの違法行為を働いていると糾弾した。
RSFは以前、略奪について「機能しない体制の残党及び構成員」が行っていると非難。自分たちは略奪を企てる者たちを撃退していると主張していた。
医師団体の委員会は先ごろ、西ダルフールでの戦争犯罪についても警告を発した。現地での「司法の不在」に原因があるとしている。