(CNN) イーロン・マスク氏率いる米スペースXは20日、大型宇宙船「スターシップ」の打ち上げ試験を初めて実施し、打ち上げから数分後にロケットが空中で爆発した。
スターシップはテキサス州南部から打ち上げられた。試験のため宇宙船は無人だった。
爆発後、マスク氏は「数カ月後に行われる次の試験に向けて多くを学んだ」とツイートした。
スターシップは33基ものエンジンを搭載する「スーパーヘビー」と呼ばれるブースターと、宇宙船から構成される。
今回の試験では、打ち上げ後にブースターはメキシコ湾に、宇宙船は高度240キロを飛行してハワイ沖に着水する予定だった。将来的にはブースターは打ち上げ後に発射場に戻るようにする計画という。
スペースXはスターシップについて、人類を火星に送るという同社の目的を支える乗り物と表現してきた。
米航空宇宙局(NASA)は人類の月面再着陸を目指す「アルテミス計画」で宇宙飛行士を月に運ぶのにスターシップを活用する予定で、すでに同社と契約を結んでいる。
今回の打ち上げ試験について、NASAのビル・ネルソン長官は「良い一歩」とたたえた。「ロケットの第1段はうまくいったようだ。大きな成果だ。第2段に何が起きたのかについては、今後報告があるだろう。だが、ここまで来たことをとても心強く思う」とCNNに語った。
ネルソン氏はまた、数年内に人類を月面に再着陸させるという目標に今回の爆発は影響しないとも述べた。
スペースXの大型宇宙船、初の打ち上げ試験で空中爆発