移民400人を乗せた船が立ち往生、救助作業続く 地中海

地中海で立ち往生した移民船の救助活動が行われている/Giacomo Zorzi/Sea-Watch/Reuters

2023.04.11 Tue posted at 11:21 JST

(CNN) イタリアとマルタの間の地中海で少なくとも400人の移民を乗せた船が立ち往生し、救助活動が続いている。

救助を主導するイタリア沿岸警備隊によると、これとは別に約800人が乗っているとみられる船も立ち往生し、3つの部隊が複数の船で出動している。

約400人を乗せた船はシチリア島南端の南東約270キロに少なくとも24時間とどまっていて、転覆の危険性が指摘されている。

移民船の救援にあたる国際NGO「アラームフォン」は9日、前夜にリビア東部トブルクを出発した船から連絡が入り、当局に報告したが救助出動の発表はないとツイート。船には子どもや妊婦、障害者も乗っていて、絶望した乗客が海に飛び込み1人が意識不明になったという情報もあり、船内に水があふれていると訴えた。

10日未明には、船がマルタとイタリアの共同捜索救助海域に入っても救助隊の姿は見えないとツイートし、「かれらを海に置き去りにせず、助けてほしい」と呼びかけていた。

船に乗った移民らの救出活動が続いている

独NGO「シーウォッチ・インターナショナル」はツイッターへの投稿で、9日にこの船を発見したが、マルタ当局は近くの貨物船2隻に対し、移民らを救助せずに燃料や食料だけを渡すよう指示したと伝えた。

シーウォッチの報道担当者は10日、CNNとのインタビューで、夜の間に天候が極度に悪化したうえ、乗っている移民の人数が多く、転覆の危険が迫っていると指摘。自力でイタリアまで到達させようとするのは非常に危険だと強調した。

イタリア沿岸警備隊が10日、CNNに語ったところによると、イタリア領最南端のランペドゥーザ島には直近48時間で1700人あまりの移民が到着し、定員400人の施設があふれかえっているという。

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