ペンス前副大統領、トランプ氏起訴は「暴挙」

ペンス前米副大統領/(CNN)

2023.03.31 Fri posted at 14:01 JST

(CNN) ペンス前米副大統領は30日夜、CNNの番組に出演し、大統領経験者として米国史上初めてトランプ前大統領に対する刑事事件の起訴が行われたことは「暴挙」と反発した。

ペンス氏は「選挙資金問題に関する前米大統領の前例のない起訴は暴挙だと思う」と発言し、多くの米国民にとって「政治的な訴追に過ぎない」ように見えるだろうとも述べた。

ペンス氏は今回の起訴が国民の分断を進める「国の害」になるとも指摘。「米国民はこれを見て、この国で政治の犯罪化が進む新たな一例だと受け取るだろう」と語った。

「大統領を含め法の上にいる者は誰もいない」としながらも、自分は本件の実体上の争点については論じられないと述べた。

CNN司会者から、トランプ氏の元個人弁護士マイケル・コーエン氏がトランプ氏と女性との間の疑惑の関係で女性に口止め料を支払った件は犯罪にあたるかと問われると、ペンス氏はコーエン氏が「議会に偽証した」のが理由で有罪になったとの認識を示した。

コーエン氏は税金詐欺、議会への偽証、口止め料支払いに関する選挙資金違反を含む九つの連邦犯罪で有罪を認めた。口止め料は2016年大統領選の直前にトランプ氏との関係を公表すると迫ってきた2人の女性に対するもので、トランプ氏はそうした関係の存在自体を否定している。

CNNの番組に出演したペンス前副大統領

マンハッタン地区検察は口止め料支払いの計画でトランプ氏が果たした役割に注目して同氏の捜査を進めていた。

ペンス氏はまた、トランプ氏の起訴という大陪審の決定は自分自身の24年大統領選出馬の決定に「何ら影響を与えない」とも述べた。

それは家族にとって「召されている」との感覚が起きるかの問題であり、ペンス氏としては引き続き国中を回り国民の声を聞きたいと述べた。

大統領選出馬の検討にあたっては、インディアナ州知事、連邦議員、副大統領としての政治経験を振り返っているとも言及。「よくない終わりだったが、トランプ・ペンス政権の記録は常に自分の誇りだ。それを全て振り返り、次に自分が国家の生存で貢献できる分野はどこかを決めていきたい」と述べた。

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