フランス全土で一斉スト 石油精製所封鎖、交通機関や学校に影響

集会で叫ぶデモ参加者=23日、フランス南部マルセイユ/Daniel Cole/AP

2023.03.24 Fri posted at 13:53 JST

パリ(CNN) フランス全土で23日、退職年齢の引き上げに抗議する大規模ストが行われ、公共交通機関や石油精製所、学校などに影響が広がった。

フランス政府が先週、投票なしの強硬措置を通じて法案を通過させた後、首都パリなど各地で散発的なデモが続いていたが、一斉ストが行われたのは初めて。法案が1月に提出されて以来、ストは9日目だった。

パリの地下鉄14路線のうち、通常通りに運行していたのは2路線のみ。パリと近郊を結ぶ列車のRERは本数を大幅に減らし、高速鉄道TGVは半数のみの運行だった。ストの影響は空の便にも及び、パリのオルリー空港では30%の便が影響を受けた。

政府報道官によると、北部ノルマンディー地方と南部のフォスシュルメールでは、組合加入の労働者が石油精製所を封鎖した。

燃料貯蔵庫の入り口を封鎖するフランス人労働者=13日、フランス北部バランシエンヌ近郊

エネルギー移行相は、「我々は的を絞って介入し、デモ隊が封鎖していた石油貯蔵タンクの封鎖を解除した」「ストライキは憲法で認められた基本的な権利だが、封鎖はそうではない。警察は困難な状況で動員され、私の全面的な支持を得ている」と強調している。

封鎖された2カ所の石油精製所については、政府が改めて労働者に職場復帰命令を出した。

民間航空当局によると、精製所のストの影響で、パリのシャルルドゴール空港ではケロシンの在庫が逼迫(ひっぱく)し、オルリー空港でも状況を注視している。

空港の広報によれば、この日はシャルルドゴール空港の1番ターミナルが約70人のデモ隊に封鎖された。

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