プーチン大統領、占領地マリウポリを電撃訪問

訪問先のマリウポリで現地の住民に手を振るプーチン大統領/Pool/AP

2023.03.20 Mon posted at 10:10 JST

(CNN) ロシアのプーチン大統領は、ロシア占領下のウクライナ南部マリウポリを予告なしに訪問した。ロシア当局が19日、現地での映像を公開した。

ロシアのウクライナ侵攻が始まってから、新たな占領地をプーチン氏が訪れたのは初めて。マリウポリはウクライナによる抵抗の象徴とされた激戦の末、昨年5月からロシアに占領されている。

映像によると、プーチン氏はヘリコプターでマリウポリに入り、車で市内を視察した。驚いた様子の市民らに、「お互いをもっとよく知り始める必要がある」と話しかける場面もある。

ロシア大統領府はプーチン氏の「自発的な」訪問だと主張した。日時は不明だが、同氏は18日、ロシアによる併合からちょうど9年を迎えたウクライナ南部クリミアを訪れていた。マリウポリはロシア本土とクリミアを結ぶ線上に位置する。

同行したフスヌリン副首相が市内の建設、復興計画を詳しく説明する様子も映っている。同氏は3年以内の復興を目指すと話している。

現地の住民と話をするプーチン大統領

大統領府によれば、プーチン氏はさらにロシア側の都市ロストフ・ナ・ドヌにある侵攻作戦の司令拠点で会合を開いた。

マリウポリの映像はすべて夜間の場面で、当局が市内の被害を隠そうとした可能性も指摘されている。ウクライナ国防省は、「泥棒」が「夜の闇に紛れて」同市を訪れたとして反発を示した。

ウクライナ大統領府のポドリャク顧問も「犯罪者は必ず現場に戻る」とツイートし、プーチン氏は冷笑的で良心がないと批判した。

プーチン氏に対しては、国際刑事裁判所(ICC)が17日、戦争犯罪の容疑で逮捕状を出していた。

プーチン氏、占領地マリウポリを訪問

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