ロシア戦闘機、米軍のドローンに接触 黒海の公海上空

米軍の無人偵察機MQ9=2月、グアムのアンダーセン空軍基地/Senior Airman Christa Anderson/U.S. Air National Guard

2023.03.15 Wed posted at 07:45 JST

(CNN) 米軍は14日、黒海上空を飛行していた米空軍のドローン(無人機)の「MQ9リーパー」がロシア軍の戦闘機と接触してプロペラを損傷し、墜落したと発表した。

米空軍によると、MQ9が黒海の公海上空を飛行していたところ、同様に公海上空にいたロシア軍のSu27戦闘機2機のうち1機が意図的にMQ9の前を飛行し、燃料を放出した。

その後、戦闘機1機がMQ9の後部のプロペラを損傷させたという。これを受けて米空軍はMQ9を公海に墜落させることを余儀なくされた。

ロシア軍、米軍双方ともにウクライナでの戦争中に黒海上空で航空機を飛ばしてきたが、今回のような事案は初。戦争が重要な局面を迎える中、緊迫した事態に発展する可能性がある。

米空軍は声明で「現地時間おおよそ午前7時3分にロシア軍のSu27戦闘機1機がMQ9のプロペラにぶつかり、これによりMQ9を公海に墜落させざるを得なくなった。衝突の前に数回、Su27戦闘機2機はMQ9に燃料を放出したり、無人機の前を飛行したりした。無謀で環境的に好ましくなく、プロ意識に欠けるやり方だ」と述べた。

在欧・アフリカ米空軍司令官を務めるジェームズ・ヘッカー大将は「ロシア軍機にインターセプトされ、そして衝突されたとき、MQ9は国際空域で通常任務を行っていた。衝突により、MQ9は完全に失われた」と声明で述べた。

ヘッカー氏はまた「米国と同盟国の航空機は国際空域で任務を継続する。ロシア軍にプロ意識を持って安全な行動を取るよう求める」と述べた。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報担当調整官によると、今回の事案についてバイデン米大統領はサリバン大統領補佐官から説明を受けた。

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