エルサレム/ガザ(CNN) パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のジェニンで7日、イスラエル軍が急襲作戦を実施し、双方の当局者らによるとパレスチナ人少なくとも6人が死亡した。
イスラエル軍によると、作戦の標的は、自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの「テロ工作員」とみられる男性(49)で、先月末に西岸地区ナブルス南郊のフワラでイスラエル人入植者の兄弟2人が殺害された事件の容疑者。本人のほかにパレスチナ人男性5人が死亡した。
ハマスは同容疑者がメンバーであることを認めた。ほかの5人についても「戦闘員の殉死者」と表現したが、メンバーかどうかは明言していない。
パレスチナ保健省によれば、急襲作戦でさらに少なくとも11人が負傷した。
イスラエルのネタニヤフ首相はビデオ声明を通し、この作戦でイスラエル人兄弟を殺害したテロリストを排除したと述べた。「これまで繰り返してきたように、われわれに危害を加える者には代償を払わせる」とも強調した。
イスラエル軍当局者が匿名でCNNに語ったところによると、軍部隊は同容疑者の自宅を包囲し、攻撃を受けたため携帯式ミサイルで反撃したという。イスラエル側の病院によれば、部隊のメンバー3人が負傷した。
イスラエル軍はさらにこの日、同時に実施したナブルスでの急襲作戦で、同容疑者の息子2人を拘束した。2人はテロ攻撃を支援、計画した疑いで取り調べを受けているという。
イスラエル軍による白昼の急襲作戦は、少なくとも今年3件目。過去2件はジェニンとナブルスで実施され、それぞれパレスチナ人11人が死亡した。死者の中には標的となった武装勢力メンバーのほか、軍と衝突した市民や近くに居合わせた人々も含まれていた。