(CNN) 北欧の上空を飛行する旅客機2機が、このほど空中で予定外の旋回を行った。美しいオーロラの光景を乗客全員に鑑賞してもらおうという配慮だった。
オーロラの自然現象は、それを見るためだけに高い料金を払ってツアーに参加する旅行者もいる。
しかしアイスランドのレイキャビク発・英マンチェスター行きのイージージェット1806便と、フィンランドのクーサモ発ヘルシンキ行きのフィンエアー488便に搭乗した乗客は、それぞれ航空運賃の範囲内で光のショーを楽しんだ。航空機追跡サイトは、両機が空中で小さく旋回する様子をとらえていた。
「フィンエアー488便の機長に感謝します。今夜上空で予定外の360度旋回を行って、全乗客にこの魔法を楽しませてくれました」。乗客の1人は2月26日、ツイッターにそう書き込んだ。
翌27日には、イージージェット1806便が乗客にオーロラを鑑賞してもらうために上空で旋回した。
家族で搭乗していた乗客の男性は、窓から見える光景を写真に収めた。乗員は機内の照明を消して、乗客全員にオーロラが見えるようにしてくれたという。
「見たことがない人も多かったので、誰もが湧き立っていた。私たちは幸運にも、アイスランドへ行く途中で2度も見ることができた。素晴らしい経験だった」。男性はCNNの取材にそう振り返った。
イージージェットは「自然がつくりだした素晴らしいオーロラの光景を乗客が鑑賞できるよう、機体を制御しながら操縦した」とコメントしている。
乗員は写真撮影のチャンスを逃さないよう乗客に呼びかけていたといい、フィンエアーの乗客の1人は「ちゃんとしたカメラを持っていなかったことが残念で仕方ない」としながらも、美しいオーロラの写真をツイッターに投稿した。