東部バフムートは「極めて厳しい」状況 ウクライナ司令官

人けのない道路を移動するウクライナ軍兵士=25日、ウクライナ・バフムート/Radio Free Europe/Radio Liberty/Serhii Nuzhnenko/Reuters

2023.02.28 Tue posted at 10:01 JST

(CNN) ウクライナ東部の要衝バフムート周辺の戦闘について、現地のウクライナ軍司令官は27日、「極めて厳しい」状況だと述べた。

ウクライナ陸軍第28独立機械化旅団の司令官はSNS「テレグラム」に投稿した動画の中で、「敵軍はわれわれを包囲しようとしている。特に最北部は極めて厳しく、絶え間ない攻撃を受けている。敵は道路の寸断を図っている」と語った。

同司令官によると、ロシア側はバフムートの北方と西方で進軍を続け、市内への通行を維持することが難しくなっているという。

また、ウクライナ側から反撃するための砲弾や発射器が不足している。

天候の条件も悪く、常に霧が立ち込めていて夜間は何も見えない。気温は3日間連続で0度を上回り、至る所で氷が解けているため湿度が異常に高い。日中は雨が降り続け、戦車の走行にも影響が出ているという。

攻撃によって破壊された建物=27日、ウクライナ・バフムート

同司令官は一方で、バフムートが占拠されたわけではないと強調した。

先に到着したロシア軍の通常部隊が怖がって前進しようとせず、これに代わってロシアの民間軍事会社ワグネルの先遣部隊が、あらゆる方向から市内に攻撃を仕掛けているという。

バフムートの戦況については、ウクライナ軍報道官が国内テレビ局とのインタビューで、「引き続き敵軍からの攻撃の中心になっている。敵はこちらの防衛を突破することに集中している」と述べ、同市西側にある複数の集落の名前を挙げた。

ウクライナのゼレンスキー大統領もこの直後、バフムートの状況は日増しに厳しくなっているとの認識を示し、バフムート方面の防衛にあたる兵士らを「真の英雄」と呼んだ。

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