自殺した43歳の容疑者、別の学校襲撃も計画か 米ミシガン州立大銃撃事件

銃撃事件現場=13日、米ミシガン州立大学/Al Goldis/AP

2023.02.15 Wed posted at 10:32 JST

(CNN) 米ミシガン州立大学で13日に起きた銃撃事件は、同大の学生3人が死亡、5人が重体となった。警察は、死亡した容疑者の男がニュージャージー州でも学校2校の襲撃を企てていた可能性があるとしている。

事件後に死亡したアンソニー・マクレー容疑者(43)と、大学との関係は分かっていない。ミシガン州立大学警察によると、マクレー容疑者は13日夜、同大キャンパス内の2カ所で銃撃事件を起こし、その後自分を銃で撃って自殺したとみられる。

ニュージャージー州ユーイング警察の14日の発表によると、マクレー容疑者が警察に見つかった時にポケットに入れていたメモ書きには、ユーイングの公立校2校の襲撃を計画していたことをうかがわせる内容が書かれていた。ミシガン州立大学警察もマクレー容疑者がメモ書きを持っていたことを確認。ユーイング警察は、同地の学校が脅かされる恐れはなくなったとしている。

事件当時、ミシガン州立大学の学生は、窓から飛び降りて命がけで逃げる行動を迫られた。歴史の講義に出席していたという2年生のクレア・パプリアスさんは14日、CNNの取材に「いきなり背後から銃声が聞こえた」「銃撃犯は教室の後ろのドアを開け、クラスメートを背後から銃撃して負傷させた。火薬が見えて臭いがした」「自分も死ぬと思った」と語った。

銃撃犯が教室に乱入してきた状況の中、一部の学生は窓ガラスを割り、1階の教室の窓からクラスメートが飛び降りるのを助けていたという。

マクレー容疑者は無許可で銃を所持していたとして2019年に逮捕されていた

「窓の向こう側に1人の男子がいて、窓から飛び降りた人たちを受け止めていた。彼はそこに立ち、命がけでみんなを受け止めていた」とパプリアスさんは証言する。「私は地面に足が付くと走り始めた。所持品などどうでもよかった。ただ自分の命が助かることだけを考えた。窓から飛び降りると全速力で走った」

大学警察によると、死亡したのは3年生のアリエル・アンダーソンさん、2年生のブライアン・フレイザーさん、3年生のアレキサンドリア・バーナーさんの3人。病院で重体となっている5人の身元は公表されていない。


殺害されたアレキサンドリア・バーナーさん/Clawson Public Schools

銃暴力のデータを収集する米NPO「ガン・バイオレンス・アーカイブ(GVA)」によると、米国で4人以上の犠牲者が出た銃撃事件は、今年に入ってこれで67件目だった。


捜査する警察=14日、米ミシガン州立大学/Nick King/Lansing State Journal/USA Today

CNNの集計によれば、今年に入って学校で起きた銃撃事件は12件目。大学では初めてだった。

容疑者の動機は依然として不明だが、ニュージャージー州のユーイング警察によると、マクレー容疑者はユーイング・タウンシップとつながりがあった。ただ、数年前から同地には居住していなかったという。捜査の結果、マクレー容疑者には心の健康問題の病歴があったことが分かったと警察は話している。

米ミシガン州立大学で銃乱射事件 3人死亡、5人重体

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