中国偵察気球を回収する画像、米海軍が公開

米海軍の爆発物処理班が偵察気球の残骸を回収した/Petty Officer 1st Class Tyler Thompson/US Navy

2023.02.08 Wed posted at 08:42 JST

(CNN) 米海軍は7日、中国の偵察気球とみられる物体の回収作業を収めた画像を公開した。

5日に撮影された写真には、米海軍の爆発物処理班が撃墜された気球の残骸をボートに引き揚げる姿が映っている。回収された残骸はバージニア州クアンティコの連邦捜査局(FBI)の研究所に移送され、分析に回される。

米北方軍と北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)の司令官を務めるグレン・バンハーク大将は6日、記者団に対し、気球が高さおよそ200フィート(約60メートル)で、積載重量は2000ポンド(約900キログラム)以上だったと語った。


Petty Officer 1st Class Tyler Thompson/US Navy

「50キログラム相当の大きな残骸が空から降ってくるのを想像してみてほしい。太陽光パネルのガラスの他、バッテリー駆動に必要な物質などの危険物や、気球を爆破する起爆装置が搭載されていた可能性もあった」(バンハーク氏)

バンハーク氏は、気球の早期発見により形勢が逆転し、米国が気球の情報を入手できたとも語った。

回収作業はサウスカロライナ州の沖合で行われた

「実際に気球で何が行われていたのか、どんな機能を備えていたのか、具体的な送信機能などを分析する機会が得られた。あの時間帯で回収したのは意味があったと、いずれ分かるだろう」(バンハーク氏)

国防総省は、南米大陸で別の気球の追跡を行っていることも確認した。

中国側は6日、2つ目の気球が中国のものであると認め、試験飛行で使われていたが「誤って」航路から「大幅に逸脱した」のだと述べた。


Petty Officer 1st Class Tyler Thompson/US Navy

中国外務省の毛寧報道官は「中国は責任ある国家だ。中国はこれまでも国際法を厳格に順守してきた。関係各位にも通達して適切に対処しており、いずれの国にも脅威はもたらしていない」と述べた。

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