(CNN) 米テキサス州のダラス動物園で今月、侵入者が動物に手を出したとみられる事件が相次いでいる。1月30日には小型のサル「エンペラータマリン」2匹が盗み出され、翌日ダラス南郊ランカスター市内の空き家で保護された。
ダラス警察が31日夜に発表したところによると、タマリンは30日にいなくなり、囲いが切断されていた。空き家にいるようだという通報を受けて出動したところ、2頭がクローゼットの中で見つかった。
動物園は、獣医が同日中に健康状態を調べる予定だと述べた。
警察はこれに先立ち、いなくなったタマリンの件で事情を聴きたいとして、防犯カメラがとらえた男性1人の動画と写真を公開していた。
この人物は動画の中で、ほとんど人けのない動物園内の歩道を、後ろを振り返りながらゆっくりと歩いている。写真には、紺のパーカに紺と赤のニット帽を着けてスナック菓子を食べる姿が写っている。
ダラス動物園は30日、悪天候の影響で閉鎖され、その後1日までの休園を発表していた。
同園では先月13日、ウンピョウが囲いから一時脱出する騒ぎがあり、警察の調べでフェンスが何者かに破られていたことが分かった。
同じ日にサルの一種、ラングールの囲いにも切断の跡が見つかったが、逃げ出したサルはいなかった。
動物園はその後、防犯カメラを増設して夜間の警備員を2倍に増やすなどの対策を講じた。
ところが2週間もたたないうちに、ハゲワシ1羽が囲いの中で不審な傷を負い、死んでいるのが見つかった。動物園はこの件で、容疑者の逮捕につながる情報の提供者に1万ドル(約130万円)の賞金を出すと発表していた。