ロシア、19歳女子学生をテロ容疑者リストに SNSで軍批判

ロシア軍の信用を傷付け、テロを正当化したとして19歳の女子学生が訴追された/Natalya Krivtsova

2023.01.30 Mon posted at 12:17 JST

(CNN) ロシア北西部アルハンゲリスク州の女子学生が、SNS上でロシア軍の信用を傷付け、テロを正当化したとして自宅軟禁下に置かれ、当局のテロ容疑者リストに加えられたことが分かった。

州都アルハンゲリスクにある北方(北極)連邦大学の学生、オレシャ・クリフツォバさん(19)は現在、一方の足首に反プーチン大統領のタトゥー、もう一方には追跡装置を装着している。

インスタグラムへの投稿で昨年10月にクリミア大橋で起きた爆発に言及し、ロシアのウクライナ侵攻を批判したとして、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」、国際テロ組織アルカイダ、イスラム主義勢力タリバンと同じテロ容疑者や過激派のリストに掲載された。


一方の足首には反プーチン大統領のタトゥー、もう一方には追跡装置が見える/Natalya Krivtsova

同州セベロドビンスクにある母ナタリャさんのアパートで軟禁状態に置かれ、インターネットなど通信手段の使用を禁止されている。

担当の弁護士によると、軍の信用を傷付けた罪で最大3年、テロを正当化した罪で最大7年の刑を言い渡される可能性がある。

ロシア軍の信用を傷付け、テロを正当化したとして19歳の女子学生が訴追された

ロシアの人権団体OVDインフォによると、ロシアでは昨年、ネット上でテロを正当化した罪を問う61件の訴追があり、これまでに26件で量刑が言い渡された。

ナタリャさんによると、警察は先月26日、オレシャさんが夫と暮らしていたアパートに突然乱入し、ハンマーで2人を脅したという。

ナタリャさんは娘が事実上見せしめにされていると語り、ロシアでは今、沈黙を守れないことが大きな罪になると訴えた。

一方、地元の共産党指導者は国営テレビでオレシャさんを「愚か者」と呼び、ウクライナ東部ドンバス地方の前線に送り込んで兵士らに会わせるべきだと主張した。

ロシアの19歳女子学生、軍批判で禁錮数年の可能性も

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